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「暮らしの余白」
KEIVのコンセプト「百景創造」は、何気ない日常に新たな景色を生み出す暮らしのありかたを問いかけます。「余白」から生まれる、創造的なひらめきや心の豊かさ。そんな発想からフォトグラファーの佐野展久さんに「暮らしの余白」というテーマで写真を撮ってもらいました。佐野さんへのインタビューをもとに作成した短文と合わせてお楽しみください。
ながめる
視線を漂わせる、どこを見るでもなく
景色が溶けていく、輪郭から静かに
あいまいになる、意識の内と外が
白の時間
通りの喧騒が遠のく
テーブルの上に浮かぶ白
泡がゆっくりと消えていく
重奏
ふたつの景色、不意に重なった
記憶の断片が響きあう
偶然を装って引き合わせたかのように
せなか
ただ身を委ねている、風や光に
その穏やかな背中に
自分の記憶を重ねてみる
居場所
灯りをともす
領域が生まれる
外の光と静かに溶け合いながら
時間がゆっくりと
満ちていく
渚
外の景色が映りこむ
うっすらと透ける室内の気配
揺れる木漏れ日の影
全てがあいまいに重なり
静かに溶け合っていく
記号
質感が失われる、光が強すぎると
白に溶けてしまう、ざらついた触感も
記号となる、ノイズのない日常は
感光
雪の街でフィルムに光が漏れた
白が不思議な色に染まる
偶然の光が
意図していない景色を描く
不在
からっぽの籠に
光と影がうつろう
見えないものが
そこにあり続けるための余白
佐野展久
Nobuhisa Sano
PHOTOGRAPHER /
株式会社スタジオテック代表
プロフィール
1979年 奈良県生まれ
2004年 藤巻 剛氏に師事
2007年 スタジオテック入社
おもな仕事
Amazon / 7&Iホールディングス
Panasonic / 朝日放送
川島織物セルコン / 松竹芸能
トクラス / schick / カンディハウス
パブリック / LIXIL / 住友林業
TOTO / ITOKI など